コラム

 公開日: 2016-05-20 

相続税の納め方について

相続税は、人が亡くなった時に発生するものです。そのため、一般的な税金よりも知識を得ることが少ない種類のものといえます。今回は相続税が発生した時の納税の仕方について綴ってみたいと思います。

相続税はどのように納めるのでしょうか?

相続税は原則として、相続の開始があったことを知った日の翌日から、10か月以内に現金で(それも一括で)納めなくてはなりません。税金の納付場所は、金融機関(銀行、郵便局等)または所轄税務署です。もし、納付が定められた期限に遅れた場合など、期限までに納付されないときは、延滞税を本税と併せて納付する必要がありますので注意して下さい。

現金で一括で納めることが困難な場合は、どうすればよいのでしょうか?

「延納」と「物納」という二つの制度があります。
延納とは、期限内に現金で一括で納めることが困難な場合に、延納申請をして、相続税を5年~20年で分割して払う方法です。ただし、延納は年3.6%~6.0%の利子税を払う必要があります。

また、担保として何を提供したかによって、延納期間や利子税が異なります。金融機関から借りて納税をした方が、利率が低いこともありますので検討は必要です。ただし、延納ができる条件は決められていて、下記に記す要件をすべて満たさなければなりません。
① 相続税が10万円を超えていること
② 現金納付を困難とする理由があり、その納付を困難とする金額の範囲内であること
③ 相続税の納期限までに申請書を税務署に提出すること
④ 延納税額が50万円以上で、かつ、延納期間が4年以上であるときには、延納税額に相当する担保を提供すること

物納とは、不動産などの金銭以外の資産を多く相続した際に、相続財産である不動産や国債・地方債などの「モノ」で相続税を納める方法です。現金で一括で納めることはもちろんのこと、延納によっても現金で納めることが困難な場合に適応されます。

延納と同様に、物納ができる条件は決められています。次の要件のすべてを満たす場合に、物納の許可が受けられます。

① 延納によっても、現金で納めることを困難とする理由があり、かつ、その納付を困難とする金額を限度としていること
② 相続税の納期限までに申請書を税務署に提出すること
③ 物納を申請する財産が優先順位に従っていること
※ 物納に充てることができる財産は、相続財産のうち、以下の財産に限定されています。その財産が2種類以上ある場合の優先順位が決められています。
 第1順位 … 国債、地方債、不動産、船舶
 第2順位 … 社債、株式、証券投資信託、貸付信託の受益証券
 第3順位 … 動産(自動車、家具など)
※特定登録美術品は、上記順位にかかわらず物納に充てることができます。

④ 物納を申請する財産が、物納ができるもの(物納適格財産)であること
※ 相続財産の中でも物納ができないもの(物納不適格財産)と、他に適当な財産がないときにだけ認められるもの(物納劣後財産)があります。

【物納的確財産】
物納ができる財産
【物納不適格財産】
担保権がされている不動産、権利の帰属について争いがある不動産、境界が明らかでない土地など
【物納劣後財産】
耕作権等が設定されている土地、法令の規定に違反して建築された建物及び敷地、土地区画整理法による土地区画整理事業等の施行に係る土地につき仮換地又は一時利用地の指定がされていない土地など

この記事を書いたプロ

税理士法人パートナーズ 松山事務所 [ホームページ]

税理士 柳井崇延

愛媛県松山市松末1丁目5-12 3F [地図]
TEL:089-948-9441

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
税理士法人パートナーズ 松山支社代表 栁井崇延

資産と家族の絆を次代に遺す。頼れる税務のパートナー(1/3)

 「相続なんて、今自分には関係のないこと」。そう思っている方は多いのではないでしょうか。しかし「実際に相続する時になってから手を打つのでは遅すぎる」と、相続への無関心に警鐘を鳴らす税理士の栁井崇延さん。愛媛県一円をカバーする税理士法人パート...

柳井崇延プロに相談してみよう!

愛媛新聞社 マイベストプロ

会社名 : 税理士法人パートナーズ 松山事務所
住所 : 愛媛県松山市松末1丁目5-12 3F [地図]
TEL : 089-948-9441

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

089-948-9441

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

柳井崇延(やないたかのぶ)

税理士法人パートナーズ 松山事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
贈与税の納め方

贈与税の納め方 1.贈与税の申告と納税 贈与税の納税は贈与税の申告期限までに金銭で一時に、国に納める必...

[ 相続・贈与 ]

遺言で可能な行為:認められること、できないこと

民法により、遺言で認められる事項は決められています。以下に、その内容を記していきます。  財産処分...

[ 相続・贈与 ]

相続人に認知症の人がいる場合の相続

最近「認知症の人は相続人になれますか?」というご相談をいただくことがあります。どちらなのか、なかなか判断...

[ 相続・贈与 ]

相続人に未成年者がいる場合

相続人に未成年者がいる場合について、ご説明します。 遺産分割協議をするにあたり、相続人の中に未成年者がい...

[ 相続・贈与 ]

財産評価について

前回のコラムでは少し難しい内容でしたので、今回は比較的、簡単な内容で綴っていきたいと思います。今回は財...

[ 相続・贈与 ]

コラム一覧を見る

コラムのテーマ一覧
スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ